お仏壇には、ご本尊様が安置されているすぐ下に『壇』が設けられています。
また、どのお寺のご本尊様も、美しく装飾された壇のうえに安置されています。
この壇は『須弥壇』と呼ばれ、『須弥山』をかたどったものです。
須弥壇の上は、人間世界を超えた尊い場所を意味しています。
つまり、わたしたちは須弥壇の上に安置された仏様を礼拝するとき、悲しみや憎しみ、争いや怒りの絶えないこの地上にありながら、仏教の理想とする最高の世界と対面できることになるのです。
<お仏壇の各部署の名称と役割>
①須弥壇
②宮殿(くうでん)・・・極楽浄土の宮殿を表しています。
③ご本尊様の位置
④脇掛(わきかけ)の位置・・・各宗派の各号や題目などの掛け軸や、開祖・宗祖の御影をおまつりします。
⑤前狭間(まえはざま)・・・欄干に相当し、花や鳥などの美しい彫刻が施されています。
⑥上卓(うわじょく)の位置・・・上卓(四具足やお供えを載せる台)を置く壇です。
⑦前卓(まえじょく)の位置・・・前卓(三具足・五具足を載せる台)を置く壇です。
⑧内扉 ⑨外扉・・・折りたたんで開ける観音開きになっています。(宗派やお仏壇そのものの違いにより、多少構造が異なるものもあります。)
ここでは大きなお仏壇を参考にしてきましたが、小型のお仏壇や家具調のお仏壇でも、お仏壇のサイズに合わせて、これらの意匠を取り入れています。