お供えしたお花が枯れたままになっていたり、仏飯が何日もそのままになっているなどということがないようにします。
これはもちろんのことですが、お仏壇や仏具も常にきれいにしておかなければなりません。
お仏壇はかなり高価なものであり、日ごろのお手入れを怠っているとすぐに傷んでしまうということもあります。
また、それ以上にお仏壇は仏様に礼拝をささげる場なのですから、いつもきれいに美しくしておくのは当たり前のことです。
仏様にお仕えしているという”信仰心”が自然とお手入れにつながるものです。
しかし、お仏壇や仏具は普段使いの家具や日常品と違い、細工が複雑なところもありますから、これらに適したお手入れが大切です。
安置場所も、直接日光が当たらないようなところにし、梅雨期などの湿度が高い季節では、晴れた日に必ず風通しをよくするよう心がけましょう。
金箔の部分は汗ばんだ手で触ったりすると指紋がついて取れなくなってしまいます。ですから絶対に直接手で触れないようにしましょう。
手袋をはめ、毛バタキでほこりを払いますが、毛バタキの芯の部分で金箔を傷つけたりすることがないように気を付けてください。
また、あまり長く使用していると毛が細工部分にひっかかり、かえって破損することにもなりますから注意が必要です。
毛バタキで取れない細かい部分は、習字用の筆の先をほぐして使用するといいでしょう。
漆は水分に弱いので、濡れ雑巾などで拭いては絶対にいけません。
シリコンクロスや、なければガーゼや綿布など植物性繊維のやわらかい布でから拭きしてください。
花瓶の裏などが濡れているのに気付かず、そのまま漆塗りのところに置いたりすると、漆が剥げてしまうので注意してください。