唐木仏壇・モダン仏壇は木目を活かした仏壇のため、使用される木材の質と量で評価が大きく違います。黒檀や紫檀といった銘木をふんだんに使用した商品と~調プリントの商品では価格に天と地ほどの開きがあります。
見た目では同じように見えても長年使用していると傷み具合にも差が出ます。また、いい素材・いい造りの仏壇は修繕することもできます。
一生に一度のお買い物だから、品質・材質の違いを知り、納得できるお仏壇を購入してください。
唐木仏壇・モダン仏壇の品質表示項目
-
項目1
表面材お仏壇の前面に見える三個所『台輪』『大戸軸』『戸板』の使用木材とその加工方法を記載しています。
高級な唐木を使用する量に応じて商品の価格にも反映される重要なポイントです。 -
表面材の加工方法
表面材の加工方法は図の左ほど唐木を多く使用しているため高額になります。近年はプリント技術の工場などで本物と見分けがつかないものも多くなっています。
これらの商品を本物と偽って販売する業者などもいますので気をつけましょう。 -
表面材の木材の種類
-
本黒檀
Diospyros ebenum(インド黒檀、真黒)、Diospyros celebica(縞黒檀、スラウェシ黒檀)
-
黒檀
Diospyros celebica(カリマンタン黒檀、アマラ黒檀、マルク黒檀)
-
本紫檀
Dalbergia cochinchinensis(パイオン)、Dalbergia retusa(ココボロ)、Dalbergia latifolia(インドローズ)
-
紫檀
Dalbergia latifolia(植林)(ソノケリン)
-
通称又は紫檀系
Machaerium scleroxylon(パープル、ボリビアンローズウッド)、Platymiscium pinnatum(グラナディロ)Guibourtia pellegriniana(ブビンガ)、Swartizia madagasearensis(パーロッサ)
-
本鉄刀木、本タガヤサン
本鉄刀木、紫鉄刀木
-
鉄刀木、タガヤサン
ウエンジ
-
内容欄に掲げる木材の名称
屋久杉、黒柿、シャム柿、カリン、欅・ケヤキ、梻・櫤・タモ、楡・ニレ、黄檗・キハダ、栓・セン、栴檀・センダン、槐・エンジュ、黄王檀・キオウタン、桑・クワ、桜、胡桃、桐、檜、竹、その他の木材
-
-
項目2
主芯材主芯材とは、表面からは見えない、お仏壇の芯の部分に使用される材料の表示です。芯材の良し悪しは、製品の質にも影響します。天然木、天然合板、繊維板とあります。
-
天然木材
天然木
-
天然合板
ラワンベニヤ、シナベニヤ、その他木合板
-
木質繊維板
MDF、その他繊維板
天然木材は材料費、加工までの手間・扱いの難しさから当然高価であり、仏壇の付加価値を高めます。
一方で木質繊維版(MDFなど)も技術の進歩から狂いが生じることも少なく、価格も比較的安価なことから、近年ではお仏壇に用いられることが多くなっています。 -
-
項目3
表面仕上げ表面仕上げの違いは、仏壇の見た目を変化させます。
仕上げ方法は大きく分けると、木目感を活かした仕上げと、厚い塗膜で鏡面のように仕上げる2種類があります。-
漆仕上げ
漆を塗って仕上げたもの(相当量の漆を配合した塗料を用いたものに限る)
-
カシュー仕上げ・(植物性)合成漆
カシューかく油等を樹脂化した塗料で仕上げたもの
-
ウレタン仕上げ
ポリウレタン樹脂塗料で仕上げたもの
-
セルロースラッカー仕上げ
セルロースラッカー塗料で仕上げたもの
-
ポリエステル仕上げ
ポリエステル樹脂塗料で仕上げたもの
-
オイル仕上げ
油性塗料を含浸させて仕上げたもの
-
-
項目4
原産国唐木仏壇・モダン仏壇の製造5工程、『①木地(木材の加工)』『②宮殿(仏壇内部の施工)』『③彫刻』『④塗り』『⑤組立・仕上げ』があり、このうち木地・塗り・組立仕上げの3工程以上を国内で行った製品のみ『国産』表記が可能となります。
上記のように国産品はほとんどの工程を日本国内で行う必要があるため、高価な商品が多くなります。一方で海外品は輸入のコストが少なくなるうえ、三善堂では日本の職人が直接現地での指導にあたり、製造しているので、品質も国産品と変わらず比較的安価でのご提供が可能となっております。