『お盆』は私たち日本人の大切な行事のひとつです。
ここではお盆の迎え方についてご紹介します。
【精霊棚を作り、祖先の霊を迎える準備をしましょう】
仏壇をきれいに清掃し、先祖の霊を迎えるための場所、つまり精霊棚を準備します。
お仏壇の前に机を置き、飾り・お供えをしていきますが、お部屋のスペースに余裕がない場合は、精霊棚を作らずにお仏壇の中に盆飾りやお供え物をしてもかまいません。
【迎え火で祖霊を迎えます】
十三日の夕方、家族そろってお墓参りをし、祖先の霊を迎えに行きます。
本来、迎え火は墓前で焚き、その火を持って自宅まで先祖の霊を導くという意味がありましたが、現在ではほとんどの家が墓地から離れているため、門前でオガラを焚いて合掌してお迎えします。
期間中は精進料理で先祖の霊をもてなします。
地方により、それぞれの日に何をごちそうするか献立が決まっているところもあります。
【僧侶が棚経にお越しになられます】
お盆には僧侶が棚経に各家を回り、読経をいただきます。
お礼としてお布施を用意します。
金額は決まった額はありませんが、5000円から10000円程度でしょう。
遠方から来ていただいた場合は『御車代』を別に包みます。
タクシーで往復できるくらいの額が適当です。
都合で家を留守にするときは、早めにその旨をお寺に連絡します。僧侶は家の外での『陰拝み』となりますから、あとでお布施を届けるようにしましょう。
暑い季節ですから、おしぼりや扇風機などの気配りがほしいものです。
【送り火を焚いて祖霊を送ります】
十六日の夕方、家の前でオガラを焚き、ご先祖の霊を送ります。
火の焚けない場合はローソクをともし、礼拝して送ります。
精霊棚の飾り物やお供え物は、以前にはまとめてマコモに包んだりして近くの川や海に流す『精霊流し』の行事がありましたが、近年では川の汚染防止のため地区ごとに集めて処理するなどの方法になってしまったようですので、お住まいの自治体などに確認しましょう。